沈丁花

花はもう終わってしまいましたが、春のお花で私が一番好きなのは沈丁花。
梅や桜と違って地味な姿なのだけど、すっきり甘く端正な香りを毎年楽しませてくれます。
夜、帰り道を急いでいて　この花の香りが漂ってくると、ああ春が来たんだなあと実感させられて
一瞬のうちに心の裡にさまざまな記憶や思いが広がっていくような、みずみずしく懐かしい香り。
ぱっと見は目立たない人が、思いがけず深いきれいな声で話すのに「！」となるのにも似て
毎年この生垣の前で足を止めてしまうのです。

ブログを始めた頃にも、似たようなことを書きましたけど･･･。

そういえば、お気に入りのカフェの並びに、オリジナルの香水を調合してくれるお店があって
「沈丁花」「フリージア」「すずらん」もあったので、大いに気持ちが動いたことがあります。
本物の香りを知っているだけに、結局オーダーすることはなかったのですが･･･。
こないだ久しぶりに通ったら閉店していました。ちょっと惜しかったかな。