金沢

金沢のお香

今回は短期間の入院だったので個室を選んだ。病床の選択については個々の事情があるので一概には言えないけれど、私にとっては正解だった。入院してはじめてわかったことだけど、入院病棟は意外と「騒々しい」のだ。 私が入院した病院では、基本的に病床のド…

ひとときの贅沢

金沢ではたいていビジネスホテルを利用しているのですが、今回はちょっと趣向を変えて初めてのお宿に泊まりました。 朝、目が覚めてカーテンを開けると雪をかぶった松の枝がすぐ目の前に。 朝ごはん。 手前のスープは雑穀とクコの身が入っていて、やさしい…

金沢のお菓子「辻占」

ちょっと時季をはずしたネタですが・・・。 金沢のお正月のお菓子に、「辻占(つじうら)」という砂糖菓子があります。 花びらをかたどった砂糖菓子の中におみくじが入っているというもので、今回お世話になったお宿のウェルカム・スイーツとして、初めて味…

金沢の迷宮

前の記事で金沢は守りの固い町づくりをしていると書きましたが、それをもっとも強く感じさせるのが東山・卯辰山エリア。金沢でも人気の観光スポット・東茶屋街から路地を一本入ると、急な坂や入り組んだ路地がつらなっています。 写真は主計茶屋街にある有…

鈴木大拙館

忙しくて、金沢旅行記を書き上げる頃には春になりそうな予感。。 今回、初めて足を運んだ鈴木大拙館。 鈴木大拙。日本に禅の思想を広めた仏教研究者。 2011年秋、大拙の生家のあった本多の森に開館した鈴木大拙館は、建物がいいですよと宿の人に教えてもら…

金沢の伝統菓子「久寿玉」

金沢への旅のお楽しみのひとつは、季節の和菓子。 和菓子の販売・消費量は、京都ならぬ金沢が全国一位だそうです。実際にご当地に足を運んでみると、季節感があって且つ日常的に気軽に食べられる和菓子の豊富さに目を瞠ります。新宿の京王百貨店に「森八」が…

金沢で初詣

金沢の文化施設は兼六園を取り囲むように集中しており、いたるところに施設間を結ぶ散策路が整備されています(ただし、この季節は足元の危険な場所もあるので無理は禁物)。 兼六園~能楽堂~県立美術館~と道なりにゆるゆる坂を下って、石浦神社へお参り…

雪の朝の兼六園

このブログを書いている今日(1月14日)、都内でも初雪が朝からずっと降っていて、窓の外を見ると10日前の金沢に戻ったような気がします。 1月5日の朝は前日の氷点下から一転、おだやかな冬晴れ。カーテンを開けると、お庭の松の枝にかかった雪が朝の光を浴…

冬の金沢へ。 2013

長岡から帰京する前に、北陸線で金沢まで「ちょっと」寄り道してきました。 前回金沢に行ったのは2011年暮れだったから、ほぼ1年ぶり。 このブログを開設した年の夏、転職して気分転換のつもりで訪れた土地、 まさか毎年足を運ぶほど気に入るとは思わなかっ…

「モニーク・フリードマン展」の図録

年末に金沢21世紀美術館で観た「モニーク・フリードマン展」の図録ができたので、 ミュージアムショップに注文しました。 現代アート、特にインスタレーション作品の場合は、展示会場という「空間」があって作品として成立しているために、二次元の図録で詳…

「モニーク・フリードマン展」「サイレント・エコー コレクション展Ⅱ」(金沢21世紀美術館)

またまた行ってきました、21美。 2011年内の最終営業日(?)が12月28日、金沢は珍しく終日傘のいらない、清々しい冬晴れ。 抜けるような青空と雪のコントラストの中に建つ、透明な美しさ。 最初の写真からほぼ90℃移動した地点にて。 右手奥にチラッと…

城下の森でティータイム

今回、シーズンオフの金沢行きでぜひとも行きたかった場所のひとつに行ってきました。 写真はなんだか火曜サスペンス劇場(←古い!)の殺人現場で、鹿賀丈史扮する刑事が死体の手首に絡まった 鬘帯を見つけて「こ、これは・・・」などとつぶやくシーンにで…

金沢で女子会

やまねこのカイシャも少し早めの冬休みに入り、お約束どおり金沢に行ってきました。 日本海側は数日前から暴風雪で、巻物手袋110デニール以上の厚手のタイツで完全防備。 金沢の積雪自体はそれほどでもないけど、湿度と風の強さで隙間から冷え込むのです。…

夏の雪花

金沢での楽しみのひとつは、以前何度か記事に書いた、ガラス作家さんのお店に行くこと。 クウネル系雑誌にも時々取り上げられている作家さんなので、都内でも器を買えなくはないのですが、 川べりの道を、風に吹かれながらお店まで歩いていくのが好きなので…

「Inner Voices -内なる声」金沢21世紀美術館2011①

8月13日(土)から15日(月)まで 1年ぶりに金沢に行ってきました。 お盆まっただ中でどこも混んでるのはともかく、今回は珍しくヘビーな金沢旅行でした(←読みを間違えたともいう…) 越後湯沢発の「はくたか」は先日の大雨で、直前まで路線変更情報に振り…

プチ利き酒会

つい先日のことですが、福光屋さんのバーに行ってきました。 (正確には、銀座店に併設されたバーコーナー) 福光屋の本店は兼六園の奥(?)のほうにあって、この夏、ミュゲさんに連れて行ってもらいました。銀座の路地奥にあるお店も小ぶりながら本店に似…

松風の香

このところ、金沢の黒田香舗で買ってきた「松風」というお香を焚いています。 去年、白檀香「ことじ」をお盆用に買って帰ったら好評で今年も買いましたが、自分用にもほしくなって。 漢方薬が入っているとのことで、白檀よりは甘さ控えめの、静かな香りのお…

ヤン・ファーブル×舟越桂-新たなる精神のかたち(金沢21世紀美術館)

今ごろ~?!って気もしますが・・・8月12日、金沢21世紀美術館に行ってきました。 ここに来るの、もう何回目なんだろう・・・?(笑) 2007年夏以降の企画展は欠かさず観てるはず。 さて今回は、21美の常設展示「空をはかる男」「昇りゆく天使たちの壁」…

やまねこの夏休み⑤-高岡・瑞龍寺

なかなか進まない夏休みの日記・・・8月末になって書き始めるあたり、小学生の頃から進歩してませんなあ~f^_^;) さて、高岡2日目は朝から雨混じりの強風。どうもお天気には恵まれてないようです。。。 気を取り直して駅から歩いて10分ほどの国宝・瑞龍寺へ…

やまねこの夏休み-④高岡・山町筋&金屋町-

伏木から高岡駅行きのバスに乗り、約20分ほどで土蔵造りの町並みが残る山町筋に出ます。 この日はフェーン現象でとんでもなく暑い日で、この写真を撮る頃は炎天下の犬状態(^_^;A 「山町茶屋」という唯一の(?)休憩所で水分&糖分をしっかり補給。 この…

やまねこの夏休み-②高岡・伏木地区Ⅰ

雨晴から氷見線で折り返し、「伏木」で下車。 昼下がりの港町は眠ったように静かで、観光スポット(?)以外では人の姿をほとんど見かけず、 明るい日差しの下、私のサンダルの音だけがひたひたと響きます。まるでキリコの絵のように。 凪の時間だから、町…

やまねこの夏休み-①高岡・雨晴海岸

8月11日から14日まで、高岡市~金沢へ三泊四日の旅に行ってきました。 高岡市、というと今までは金沢から長岡へ帰る北越号で「通過するだけ」の土地だったのですが、「高岡にもクオリティの高い町家がたくさん残されている」と聞いて、金沢に行く前に立ち寄…

行ってきました!

待ちに待った夏休み! 今年は高岡~金沢~長岡と、「日本海沿岸ちょっぴり鉄子な建築女子の旅」に行ってきました。 高岡は初めてでしたが、古国府のまちへ向かう氷見線から見える海景が本当にきれいで、 大伴家持も同じ景色を見ていたのかもしれないなあ~…

森八のスイーツ

デパ地下の「森八」で、夏のお菓子を何種類か買ってきました。 写真は「抹茶豆乳羹」。 濃厚な抹茶羹に、豆乳ソースをかけていただきます。なんか健康によさそう~♪ 見た目は濃厚な感じですが、お味はさっぱりめでやさしい味わい。 お値段も手ごろなので、…

プチ金沢な休日

今週は仕事がぽっかり空く(空けられる)日ができたので、一日お休みをいただきました。 ちょうど金沢のガラス作家さんから個展のお知らせをいただいていたので、 原宿のギャラリーに行き、その足で乃木坂のサントリー美術館を回ろうと即決。 ラフォーレに…

ガラスの雨つぶ

若手作家の作品のいいところ(のひとつ)は、自分でも作品を買うことができること。 ただ「観る」ことから一歩踏み込んで、 その作品を所有する=日常生活の中に異なるものを取り入れることで 自分と作品の関わりから、未知なる<何か>を見出すことができ…

京都・金沢旅行記 金沢篇③

金沢の典型的な町家づくりの商家は、近江町市場から東茶屋街にいたる通り・尾張町で見ることができます。 町名からして、このエリアは加賀藩初期の城下町整備にあたり、前田利家の出身地である尾張などから呼び寄せた商人たちが住んだ町だったのでしょうか。…

京都・金沢旅行記 金沢篇②

京都も古い町家が残っていますが、金沢は街がコンパクトな分、ちょっと横道に入っただけで藩政期の匂いを残した町家をいたるところで見つけることができます。 写真の「立野畳店」は、繁華街をひょいっと横道にそれた細い路地にあり、この場所に偶然迷いこん…

京都・金沢旅行記 金沢篇①

京都駅からサンダーバードに乗り込んだものの、地球防衛のお仕事が忙しくて、しばらくぶりの更新です。 金沢で必ず立ち寄る場所のひとつが、金沢21世紀美術館。 金沢で能と現代アートに出会うことがなかったら、このブログの内容もかなり違っていたはず、 と…

雨の日曜日。朝からずっと窓の外を見ている。屋根に降った雨が、軒先からいくつもいくつも雫になって落ちていく。宙を漂うものは、ほんの一瞬にその形をとどめて、黒い土の中に消えていく。ただそれだけのことを、理由もなく愛おしく感じるのはなぜだろう。 …