十二月ついたちごろなりしやらむ、夜に入りて、雨とも雪ともなくうち散りて、むら雲さわがしく、ひとへに曇りはてぬものから、むらむら星うち消えしたり。引き被きふしたる衣を、更けぬるほど、丑二つばかりにやと思ふほどに引き退けて、空を見上げたれば、…
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