NHK交響楽団 ベートーヴェン「第9」演奏会

ベートーヴェン / 交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」
 指揮 :レナード・スラットキン
 ソプラノ :横山恵子
 メゾ・ソプラノ :加納悦子
 テノール :ウォルター・プランテ
 バリトン :甲斐栄次郎
 合唱 :国立音楽大学
 ※12月23日(祝)NHKホール


私の「除夜の鐘」(笑)こと、N響の「第9」に行ってきました。

この日の公演はクリスマス直前の祝日ということもあって、3階席までびっしり満席。
1階北側ホール前のスタンドも、昼間からグラスワインで乾杯しているカップル、
いつもよりオシャレしてきました!という人たちでにぎわっておりました♪

「第9」は、有名な合唱つきの第4楽章もすばらしいと思うけれど、
私はオーケストラだけの前半3楽章が、毎年聴いてて飽きないくらい好きです。
特に、第1楽章の冒頭は、緊張感をぴーんと引っ張りながら音が広がっていく様子が、
「これから何か起こりそう!」という雰囲気で、新しい年への期待と不安に重なる気がします。

スラットキンさんのタクトは、テンポがやや緩やかで、
音も明るく温かい印象を受けました。
N響の「第9」は、ここ二三年ほどテンポの速い指揮者が続いていたのですが、
あまりに駆け足の「第9」では、「年末も31日まで営業します!」的な感じ(笑)がして
なんか気ぜわしいな~と思うのですが、今年は久々にじっくり楽しめました。

N響は実は半年ぶりで、いくらなんでも聴かなさすぎ~!だったけど、
しばらく別ジャンルの芸能にどっぷり浸かっていたせいか
楽曲の流れとか、各セクションの楽器の使われ方が、とっても新鮮に聴こえました。
今回の演奏、第2・第3楽章の間の歌手の入場でも演奏の流れが中断されず、
第3楽章の抒情的な世界から第4楽章へ一気に入っていったのもよかったです。

万雷の拍手の中で、フルートの三人(神田さん、細川さん、甲斐さん)が
すごくうれしそうに握手していて、なんだかこっちまでじーんとしてしまいました。
来年から、もう、このメンバーで「第9」を聴くことはできないんだなあ・・・。

終演後は懐かしい方にお会いすることもできて、楽しい一日でした。