城下の桜

さて今回の主な目的は「お花見」。
金沢の桜の開花は 例年東京より一週間ほど遅め。
ちょうど今月の定例能の日程とも重なるため、思いきって振替休日を取得しました。
なので、先月末に兼六園の山桜が開花~♪なんてニュースを聞いてはらはら。。。
花冷えが長引いて ほくそ笑んでいたのは私だけだったかも(^◇^;)

金沢へは何度も足を運んでいるのに、実は私、金沢城には行ったことがないのです。
兼六園も6,7年前に一回行ったきりだし。
私は町家建築やらアートの方に興味がありまして、景勝地は1回行けば充分かなと。
今回は珍しく「花と伝統芸能を楽しむ・古都観光2泊3日定番コース」とあいなりました。

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写真は尾山神社
前田利家公とまつ殿を祀った神社です。
尾山神社も、駅から香林坊に向かうバスの窓から毎回見ていただけで、実際に足を運んだのは初めてです。
私の腕がへっぽこなせいでわかりづらいのですが、最上層の窓にステンドグラスが嵌め込まれており、緑色に塗られた外壁といい、なかなか個性的な神社建築です。
ちょうど、お宮参りの家族連れがご祈祷をすませて出てくるところに鉢合わせ。
金沢には着物姿の女性がよく似合います。

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地図では尾山神社から目と鼻の先の金沢城ですが、実際にはか~な~り歩きます!
私が金沢に行くのは真夏か真冬だったので、そんな時季にお城なんか行くわきゃないのだ。
「石垣めぐりコース」なる立て札はあれど、行けども行けども城のカケラも見えず。
ようやくたどり着いた城内の広場は、「城」というより「要塞」といった趣。
深そうな堀、急角度の石垣。石垣の間に石が埋め込まれて這い上がれないようになっています。
考えてみれば、加賀は江戸、駿府、大阪いずれからも近く、毎年夏になると加賀から早馬を飛ばして将軍家に氷室の雪を献上した、という記録があるほど。地理的にも政治的に非常に微妙なポジションにあったのですね~。
辻邦生「嵯峨野明月記」にも、刀剣の磨き・拭いを家業とする本阿弥光悦が、家業の関係上、各藩の軍事情報を把握しうる立場にあったというくだりがあって、前田家と本阿弥家との近しい関係はその辺にもあったのかもしれないなあ~と思ったのでした。
現在の城内は何やら改築工事でもやっているらしく、あちこち掘り返されてました。
日差しを遮る木陰がないこともあって、こちらは早々に退散。

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兼六園側から観た金沢城
外堀を隔てて眺める金沢城は、まるで桜の海の上に浮かんだ島のようでした。
このお城はすこし距離をおいて観た方が綺麗ですね。
それにしても、ものすごい人、人、人!
観光客プラス、こんな時でもなければ兼六園なんか行かない金沢市民でごったがえしてました。
そんな大混雑をぬって、兼六園へ・・・(続きます)