お正月~(ひさびさのテレビ三昧)

 2013年のお正月、長岡は元旦から吹雪いております。。
 
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(やまねこ家の塀に自生する謎の木の実。。蔦??)
 
 大晦日の晩から昔の映画・ドラマや録画しておいた能の番組をぼ~っと観ておりました。
 
 
 薬師丸ひろ子のデビュー作としても話題になった映画。もう30年前の作品なんですね。
初めて観たけど、ストーリーが展開するにつれてアンビリーバボーな内容になってきてびっくり。
自衛隊特殊部隊が白昼ライフルぶっ放して警官を射殺するわ、装甲車やヘリが襲ってくるわ、
税金投じて人をバンバン殺していいのか~~!!と突っ込みどころ満載だったのですが、
タイトルクレジット後のテロップに一番ウケた。。
「この作品は、一部配慮すべき表現・描写がありますが、云々」
いやもうここまでくると一部じゃなくて根本的に配慮すべきでしょって、画面の前で大爆笑。
それにしても、昔の角川映画ってすっごくお金かけてたんですね~。
いろんな意味で 現在では絶対制作できない作品だろうな~と感心しました。
 
 
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(火鉢って意外と温かいんです)
 
 
「大原御幸」&「雷電」(NHK伝統芸能
 昨年10月24日放送のNHK伝統芸能の録画で、宝生流の「大原御幸」(独吟)と「雷電」鑑賞。
 乾之助さんの「大原御幸」は、六道語りの前半部分の独吟だったのですが、先日観たばかりの喜多流とはずいぶん謡のスタイルが違っていて(というか、宝生流が結構独特なのかも)、興味深かったです。乾之助さんといえば、3年前の能楽座「大原御幸」(シテは片山幽雪)での後白河法皇が超ハマリ役だったけど、独吟の建礼門院も上品でよかったです。
 
 「雷電」は、宝生和英氏のインタビューによると、2011年に試演として復曲され、この放送で2度目の上演だそうです。「来殿」になったのは明治期に加賀藩で演能された際に、この内容じゃマズイだろ、と当時の家元が後場を改作したのが始まりだったけど、以前から、やっぱり内容的にどうよ?という声もあったのだそう(←注・実際はずっと上品な話し方をされてます)。
若い家元はさすがにキンチョー気味で、途中(えっと。。)という風にちょっと目を閉じたものの、結局ノート見ないできびきびと説明されていたのが好印象。
 おおむね観世流と同じ内容なのですが、宝生流の方がベーシックというかすっきりした感じ。
前シテは茫々の黒頭、くすんだ紺の地に薄紫の刺繍、刺繍と同色の露を垂らした狩衣に、薄氷色の大口姿。いかにも文官の亡霊といった趣で、シテの雰囲気に合っていて品がよかった。
謡もシテの20代半ばという年齢を考えると、相当謡いこんでいる印象で声も美しい。
 後場阿闍梨との闘争は、一畳台二枚使っているところは観世流と同じだけど、バトルそのものはやや様式的でショー的要素は低め。あ、ちなみにイカヅチのヘアアクセサリーはつけない普通の赤頭スタイルでした。前場とのバランスを考えると、あまりリアルに行かなかったのが、お役のイメージを崩さずよかったな~と思いました。試演観たかったな~。
 
 
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(一番暖かい場所は独り占め。。)
 
 もう10年前のNHKドラマの再放送。ドラマ版の内野聖陽水野真紀の方が、結ばれることはない二人の切ない雰囲気が絶妙に出ているな~と思いましたです。お互いに想いを残しながら離れ、5年ぶりに再会したときは殿様の男児を生んだ側女と下級武士として向き合う二人。
先に彼の友人の近況を訊ね、さりげなく彼にも・・・想い人がまだ独り身だと知って女ごころの揺れる瞬間・・・すっごく、わかる(気がするー)!
 藩主ご寵愛の側女と若様をお守りするという命がけの密命だから、お家の危機を救っても表立って特に取り立てられることもなく、事件の後も地道に暮らし家庭を築き、数十年後に、命をかけて守った女性と再びあいま見える――いっけん地味なストーリーのドラマがすごく共感を呼んだところを見ると、男性の方がロマンチストなのかもしれませんね。
 大河も「きったない清盛」に懲りて、時代考証より人気タレント起用に降り戻しそうな雰囲気だけど、NHKは受信料取るんだったら、お家芸生かしてこういう良質なドラマも見せて欲しいよね。