「ウーマンズ・アイランド」(林真理子著・マガジンハウス)

以前、汐留にほど近いオフィスで働いていたので手に取った本。
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シオサイトがオープンして数ヵ月後に、新橋の事業所に異動になり、
汐留シティセンターによくペストリーを買いに行ったり、
夜食事に出かけたりしていたので、ちょっと懐かしい。

内容は・・・「女のお仕事&欲望カタログin汐留」。
それぞれ異なる職業を持った女性が登場する連作短編小説なのだけど、
汐留の高級マンションに住む人気俳優が彼女達と関係を持つ、という形で
狂言回しのように登場する。
もとはファッション誌の連載小説なので、あっというまに読了。

林真理子、以前にも似たような小説(「茉莉花茶を飲む間に」)書いているし、
さすがに手だれてるとは思うけれど、手抜き感は否めない。
仕事と恋の両方で勝ちたい!といういつもの「女の欲望」パターンも、
人物の描写が薄っぺらい感じ。リアリティがいまいちなのだ。
(お前はエリートOLじゃないからそんな世界知らないだけだ、
と言われりゃそれまでだけど)

同じ連載小説でも「anego」の方が、
この作家のエグさというか凄みを感じさせられれたような気がする。