仙崖 センガイ SENGAI(出光美術館)

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一昨日の土曜日は、朝8時から夜8時半までの休日長時間労働

 これじゃたまらない、というわけで昨日(16日)は
出光美術館で開催中の「仙崖展」に行ってきました。
(センガイの「ガイ」は、崖から山カンムリをはずした字)

仙崖は、臨済宗禅宗)のお坊さん。
博多の古寺の住職としてお寺の再建にも尽力するなど、
多忙な一生を送った人物でしたが、
忙しい日々の中でこんなほのぼのとしたユーモアたっぷりの書画を遺し、
また九州各地を旅するなど、充実した人生であったようです。

この人、マジメな画も描ける人で、
「指月布袋画讃」と同じ布袋さんをモチーフにした画でも、
精密で技術力の高さを感じさせる作品もあります。
あの迷いのない、のびのびしたタッチは確実な技術を前提として描かれたもの
だということがわかります。

とはいえ、そこは坊主、じゃなかったお坊さんらしく、
『堪忍柳画讃』のように、強風にしなう柳の横に「堪忍」と大書した絵など、
「ええっ、あいだみつを?!」
と、ドン引きしてしまうような説教臭いものも点在。
「気に入らぬ風もあろふに柳哉」なんて、みつをっぽい・・・。
というか、みつをが真似したのか?

これだけの作品を収蔵しているのだから、やはり財閥系企業はすごい。
「指月布袋画讃」は、出光佐三が19歳のときに父親にねだって買ってもらった
仙崖コレクション第1号だそうです。
その若さで作品の良し悪しがわかるとは、まさに「華麗なる一族」だなぁ・・・。