能管、フルート、ヤマアカガエル・・・

こないだの宝生夜能に出てた笛方の一噌幸弘さんを、
「フルートっぽい」と書いたけれど、ちょっと気になってHP見たら、
高校時代にリコーダーの全国コンクールで優勝した方だとか。

私自身、大学卒業するまでフルート吹いていたので、
今まで笛方に興味を抱かなかったのが不思議なくらいなのですが、
どっちかというと鼓方の掛け合いや声の方が、爽快で楽しいんです。
でも、一噌さんの音の立上がりやブレスコントロール、ビブラートのかけ方を聴いてて、
ちょっと「あれっ」と思ったのでした。
もしかして、この人ソロ活動とか異業種交流やってるんじゃないかと。
こういうカンがあたっても、全然何の自慢にもならないけれど、
(元)笛吹きの端くれとしては、ちょっとうれしい。

ちょうど日本文化藝術財団のを含む、複数のインタビュー記事を見つけたのですが、
タイプは違うけど、フラウトトラヴェルソ奏者の有田正広さんに通じるものが
ある方だなーと思いました。楽器の可能性に対するこだわり(ともに笛数百本所有)、
多様なスタイルをどんどん取り入れていく貪欲さ。
ここまでなら、普通に「こういう人もいるのかー(感心)」だったのですが・・・。

(以下一部引用)
自作曲もユニークだ。毎日世話をしなくても大丈夫と飼っている爬虫類をはじめとした
動物も題材にする。「ヤマアカガエルの前で笛を吹いたら卵を吹きだしてしまい、
こんなところで生ませてと悲しそうな目をしていたのでできた曲や、
死んで生まれたトカゲの子どもを追悼する曲とかね」という具合だ。

ヤ、ヤマアカガエルの曲ですか・・・どんな曲なんだ(聴いてみたい気もするけど)。
このくだりで私、腕がブツブツに。
なんだかこの人、ヘビの前で笛吹いていそう。扇の代わりに懐にヘビ入れてたりして。
オリジナル曲を収録したCDも出ています、とのことですが、
さすがにそこまでは、ちょっとなぁ・・・って感じです。
夜中に部屋でひとり「死んで生まれたトカゲの子どもを追悼する曲」聴いてる女。
こ、怖すぎる・・・。
うーん、こういう人もいるのかー(解説不要)。能楽界って奥が深い・・・。