モディリアーニ展(国立新美術館)

モディリアーニ展
http://modi2008.jp/
(ステキなBGMつき。職場で閲覧する方はご注意ください ^m^;)

↑の公式ページ、Flash版はちょっと重ためですが、
モディの人物画が びにょ~んと変化していく様子が楽しめます♪

去年の今頃にもBunkamuraで「モディリアーニと妻ジャンヌの物語」展を観に行きましたが
今回は去年より作品そのものを楽しめる企画展でした。
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1907年~1920年の作品の変遷、特にアフリカン・アートから受けた影響にフォーカスした、モディリアーニの作品を体系的に観ることのできる展示内容となっています。
展示作品も約150点と、質・量ともに国内では過去最大規模の展示だそうです。
そんな気合の入ったコピーの割には(笑)サクッと観ることができて、ボリューム的にもちょうどよかったのではないかと思います。
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去年の春、同じく国立新美術館の「異邦人たちのパリ」展で
ルーマニアの彫刻家・ブランクーシの「眠れるミューズ」を
目にしたとき、モディリアーニに似てるなあ、と思ったのですが、
やはりブランクーシと親交があり、彼を通してアフリカン・アートの影響を受けた作品「カリディアット」を制作しています。
上の彫刻が「眠れるミューズ」(注・展示してません)、
右の青い女性像が「カリディアット」
髪を結い上げた「ジャンヌ・エビュテルヌ」と併せてご覧ください。
ね、似てるでしょ?(得意げ)


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藤田嗣治展」(2006年)以来、エコール・ド・パリの芸術家(ピカソ
キスリング、藤田、スーティン、シャガール)をチェックしてきたけど
モディリアーニが一番好き!
ギリギリまで無駄をそぎ落とした造形重視のフォルム。
あの青と緑、赤みを帯びた暗いブラウンなどの色彩感覚。
独自の様式の中に、モデルの個性を鋭くつかみとった人物像。
「Ⅱ章 実験的段階への移行:カリディアットの人物像」の作品群で
ブランクーシの影響を受けたモディが彫刻家を目指していた、
という解説を読んで、とっても納得できたのでした。
ブランクーシの作品でも展示してあればもっとよかったけど。

今回は、瞳を描いた人物像も結構な数展示されていて、
「女の肖像(マリー・ローランサン)」、「若い娘の肖像(ヴィクトリア)」、
赤毛の若い娘(ジャンヌ・エビュテルヌ)」が印象に残りました。
1920年代のアール・デコを先取りしたようなボブカットの女性像
「黒いドレスの女」も、時代の空気が伝わってくる小粋な作品。
当時のモードがうかがわれるような、おしゃれな女性像も目につきました。
さすがモテモテ・イタリアーノは違うね(笑)
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今回(も)、もっとも心に残った作品。
「肩をあらわにしたジャンヌ・エビュテルヌ」(1919)

死の前年、二人のつかの間の平穏で幸せな時期に
描かれたジャンヌ像。
去年Bunkamuraで観て、一年ぶりの再会です。
薔薇色に輝く肌、透き通るような青い瞳
背中に波打つ 金色をおびた赤褐色の長い髪
絵そのものが内側から光を発しているようでした。
最初の瞬間から、理屈抜きで惹き込まれるような
作品や舞台との出会いが時にありますが、
この絵もまさにそのひとつ。
会場はそこそこの人出だったので、長時間作品の前に突っ立っているのは迷惑だと思い、距離をあけて
それでもいちばん時間をかけて観てました。
展示室を出るときも、つい振り返って見てしまった。
Bunkamuraで この絵の額入りプリント買って部屋に飾ってますが
今回もショップでしっかり散財させられてしまいました(^_^;)

ロートレック展以来、久々の美術展だったせいか今日はテンション高めです。
そういえば、ミッドタウンのサントリー美術館乃木坂駅を挟んだご近所ですね。
六本木ヒルズ森美術館も目と鼻の先です。
そのせいか、バックナンバー確認したらこのアート・トライアングルの企画展ばかり。
美術館はやはり街中にあった方がいいのかも。


★「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」(過去記事)
http://blogs.yahoo.co.jp/yamaneko_ken93/7771090.html