「対決・巨匠たちの日本美術」(国立博物館)
日本美術のジャンルでは、たぶんこの夏最大の美術展でしょう。
最高気温35℃だろうと、足がぱんっぱんにむくもうと、
これで1500円の入場料は安いとさえ思える内容でした。
最高気温35℃だろうと、足がぱんっぱんにむくもうと、
これで1500円の入場料は安いとさえ思える内容でした。
美術の教科書に載っている芸術家24人12組を、各コーナーで「対決」させるという、
バラエティ番組のような安直なタイトルはいただけませんが
国宝・重要文化財が大盤ぶるまい・・・じゃなかった、ざくざく展示されているのは圧巻です。
今回はじめて音声ガイドを借りてみたのですが、これもなかなかの出来でした◎
ただし、全部聴くと40分以上かかります。
バラエティ番組のような安直なタイトルはいただけませんが
国宝・重要文化財が大盤ぶるまい・・・じゃなかった、ざくざく展示されているのは圧巻です。
今回はじめて音声ガイドを借りてみたのですが、これもなかなかの出来でした◎
ただし、全部聴くと40分以上かかります。
で、対決するはこの組合わせ。
①運慶 VS 快慶 ⑦円空 VS 木喰
②雪舟 VS 雪村 ⑧大雅 VS 蕪村
③永徳 VS 等伯 ⑨若冲 VS 蕭白
④長次郎 VS 光悦 ⑩応挙 VS 芦雪
⑤宗達 VS 光琳 ⑪歌麿 VS 写楽
⑥仁清 VS 乾山 ⑫鉄斎 VS 大観
②雪舟 VS 雪村 ⑧大雅 VS 蕪村
③永徳 VS 等伯 ⑨若冲 VS 蕭白
④長次郎 VS 光悦 ⑩応挙 VS 芦雪
⑤宗達 VS 光琳 ⑪歌麿 VS 写楽
⑥仁清 VS 乾山 ⑫鉄斎 VS 大観
「嵯峨野明月記」を読み終えたばかりなので、④⑤がお目当てだったのですが
②「慧可断臂図(えかだんぴず)」(雪舟)
③「松林図屏風((しょうりんずびょうぶ)」(等伯)
⑤「蔦の細道屏風図」(宗達)
上記3点も特によかったです。
ポスターの⑨は 私にはどぎつくて、蕭白の「群仙図屏風」にいたっては
「やばい、このヒトいっちゃってるよ・・・」的な、アブないオーラが漂ってました^^;
②「慧可断臂図(えかだんぴず)」(雪舟)
③「松林図屏風((しょうりんずびょうぶ)」(等伯)
⑤「蔦の細道屏風図」(宗達)
上記3点も特によかったです。
ポスターの⑨は 私にはどぎつくて、蕭白の「群仙図屏風」にいたっては
「やばい、このヒトいっちゃってるよ・・・」的な、アブないオーラが漂ってました^^;
(こうして書いてみると自分の好みがわかるなあ・・・)
「鶴下絵三十六歌仙巻」(本阿弥光悦筆・俵屋宗達下絵)
今回一番の「目からウロコ」は、辻邦生の描く光悦・宗達像と
彼らの実際の作品から受ける印象のギャップの大きさでした。
光悦の書は意外にも(?)男性的で、宗達の方が繊細な感じがします。
この作品、鶴が金泥と銀泥で描かれており、鶴の配置もデザイン性の強いもの。
描かれた当時は、まばゆいほどの光彩を放っていたのでしょう。
今回一番の「目からウロコ」は、辻邦生の描く光悦・宗達像と
彼らの実際の作品から受ける印象のギャップの大きさでした。
光悦の書は意外にも(?)男性的で、宗達の方が繊細な感じがします。
この作品、鶴が金泥と銀泥で描かれており、鶴の配置もデザイン性の強いもの。
描かれた当時は、まばゆいほどの光彩を放っていたのでしょう。
④「長次郎VS光悦」コーナーの楽碗も、写真だけではわからなかったのですが
実物を並べて目にすると、素人の私にも両者の個性の違いは明白です。
長次郎の方がスッキリして手にふわっとおさまりそうな、やさしい楽碗ですが
光悦のは芸術性重視。直線的なフォルム、刷毛の目へのこだわりが感じられ、
相当パワフルで個性の強い人だったんだろうなあ、と思います。
前田藩の茶頭・仙叟の家に光悦が伝えたという、
「加賀光悦」の銘を持つ、かなり個性の強い赤楽茶碗も出ていました。
実物を並べて目にすると、素人の私にも両者の個性の違いは明白です。
長次郎の方がスッキリして手にふわっとおさまりそうな、やさしい楽碗ですが
光悦のは芸術性重視。直線的なフォルム、刷毛の目へのこだわりが感じられ、
相当パワフルで個性の強い人だったんだろうなあ、と思います。
前田藩の茶頭・仙叟の家に光悦が伝えたという、
「加賀光悦」の銘を持つ、かなり個性の強い赤楽茶碗も出ていました。
そして今回一番気に入った作品。
「蔦の細道屏風図」(俵屋宗達筆・烏丸光広賛)
光琳の、能「菊慈童」をモチーフにした華麗な屏風図も出ていましたが
私には 宗達の方が上品でスッキリしてて好みです。
この「蔦の細道屏風図」は、伊勢物語の東下りをモチーフにしていますが
人物を出さず、どこまでも続く道と永遠に伸びていきそうな蔦だけを描いている。
17世紀の日本に、具象と抽象の狭間の世界を描く人がいたのか・・・と驚きでした。
この屏風は二双展示されてるのですが、左右入れ替えても画がつながるそうです!
辻邦生も書いているように、リズム感というか連続性をもった画の展開が面白かったです。
これは扇絵や屏風図という素材によるものなのかもしれませんね。
会期後半の8月には、一週間だけ「風神雷神図屏風」が展示されます。
もちろん、万難を排して(←大げさ)観に行ってきます!!
「蔦の細道屏風図」(俵屋宗達筆・烏丸光広賛)
光琳の、能「菊慈童」をモチーフにした華麗な屏風図も出ていましたが
私には 宗達の方が上品でスッキリしてて好みです。
この「蔦の細道屏風図」は、伊勢物語の東下りをモチーフにしていますが
人物を出さず、どこまでも続く道と永遠に伸びていきそうな蔦だけを描いている。
17世紀の日本に、具象と抽象の狭間の世界を描く人がいたのか・・・と驚きでした。
この屏風は二双展示されてるのですが、左右入れ替えても画がつながるそうです!
辻邦生も書いているように、リズム感というか連続性をもった画の展開が面白かったです。
これは扇絵や屏風図という素材によるものなのかもしれませんね。
会期後半の8月には、一週間だけ「風神雷神図屏風」が展示されます。
もちろん、万難を排して(←大げさ)観に行ってきます!!