Blue Planet(金沢21世紀美術館)

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「タレルの部屋」から眺めた、8月17日の金沢の空です。

ロン・ミュエック
このアーティスト、70年代に「セサミ・ストリート」の模型を作っていた人だそうです。
今回の目玉である新作「ガール」は、生まれたばかりの赤ちゃんの迫真オブジェで、
サイトの画像を見たときには正直、ぞっとしなかったのですが
実物は「リアルで気持悪い」と感じる余地もないほど巨大で面白かったです。
新生児や妊婦など、生命力あふれるものは巨大に。
老父の死体や、心が離れていこうとしている恋人たちは小さく。
人間の存在に対する作者の視点がわかりやすい(ちとステレオタイプな気がしますが)。
自分の身体が「不思議の国のアリス」みたいに伸びたり縮んだりする錯覚も楽しめました。
それにしても、作品の搬入出は大変だろうなあ。学芸員の皆さま、おつかれさまです。

☆サイトウ・マコト展
このヒトの人物像って…「ターミネーター2」の敵役ターミネーター
液状化したときの映像みたいだなあ~と思いましたです。
私は、こういうグラフィック作品のよさってイマイチよくわからないのだけど、
よく見ると、人物の液状化というか溶解っぷりが一人ひとり違っていて
「依存」という作品では、4人の人物の輪郭が溶け合ってくっついているし、
「報酬」では、ソファに深く掛けた恰幅のいい中年男性の胸から下が
グズグズと溶解している。きっとマトモではないことへの報酬なんだろうなあ。
ぱっと作品を見て、タイトル見て、もう一回作品を見て
「へー、ほー、ふーん、なるほど~お仕舞!」という感じの作品群でした。

☆フードクリエイション 食欲のデザイン展 -感覚であじわう感情のテイスト-
ミュージアムショップの横に、野に咲く花のようにひっそりと(笑)展示されてましたが
このコーナー、意外と面白かったです。
さまざまな食材を組み合わせて、驚きや喜びなど多様な感情を表現するという趣向。
たとえばですね、
「後を引く悔しさと、さらには怒りさえおぼえるテイスト」は
半分に切ったアメリカンダークチェリーに、バルサミコ酢、トゲトゲの海草の組合わせ。
赤い海草のトゲトゲ感と、どす黒いチェリーが「いかにも」な感じでヨイです(笑)
予約をした方はこのコーディネートを実際に食すことができるそうです(有料)。

今回もミュージアムショップで本を買ってしまいました。また荷物がぁ~~(T T)
ここの選書、なかなかエッジィでよろしゅうございます。