菊次郎の夏

季節はずれのタイトルでスミマセン。

お隣の一軒家に、ピアノを習っている(らしい)人がいるのですが
毎週日曜の朝にお稽古、というか「自分の弾きたい曲を好きなように」弾いてます。
技量は追いついてないものの(失礼!)、楽しみのために弾いてます、という感じ。
きっと「弾きたい!」って気持ちが先行してるんだろうなあ。

半分夢のなかで、「あッ、いま半音はずしたな!」「そこ、もう1回~~」
などとムニャムニャ檄をとばすうちに、自然におめざを迎える私。

でも、こういうレッスンの音が聴こえてくるのは、いいものです。
お向かいのマンションにはオーボエでバッハさらっている人もいるし。
ちなみに、私の住む賃貸物件には「楽器演奏・高歌放吟禁止」という契約条項が。
「高歌放吟」なんて言葉、契約書に使うんですかね、普通。
足拍子を踏み鳴らしたり裂帛の気合なんかあげようものなら即、強制退去になりそうです。

さて、お隣の彼または彼女が、この夏毎週のように弾いていた曲。
Summer-菊次郎の夏-

ピッチカートのような拍を打つ左手に、明るく歯切れのよい和音が重なる印象的な旋律で
この曲を聴くと、夏草の生い茂る川べりの道を思い浮かべてしまう。
実家の近所に 市内を二分する大きな川が流れているせいかもしれません。
そう遠くない向こうに郊外のなだらかな山並みが見える、そんなイメージ。

ぎこちないタッチを通して爽やか~なメインテーマに、思わず耳を傾けるものの
例によって、冒頭の八分刻みの和音で毎回必ずつまずいてしまうため
曲がいっこうに展開せず、「続きはどうなるんだろう」と気になっているうちに
どうやらザセツしてしまったようです・・・(^_^;)

タイトルすら知らないまま、なんとなく気になっていた曲だったのですが
きょう、帰りに寄ったお店でこの曲がかかっていたので、
お店の人にCDを見せてもらってようやくタイトルが判明しました。

こういう「再会」ってなんかうれしい。