「島袋道浩展:美術の星の人へ」(ワタリウム美術館)

小春日和の午後、青山のワタリウム美術館に行ってきました。
「島袋道浩展:美術の星の人へ」

先日、教育普及プロジェクトで全国の美術館を回ったという方から
「21美が好きなら、ワタリウムも気に入るんじゃない?」
と教えていただきました。
企画展の傾向、教育普及活動、書籍・ステーショナリーに力を入れたショップが
21美に通じるものがあるんじゃないか、とのこと。
どうやら私は、興味を持ったジャンルをナビゲートしてくださる方との出会いに
恵まれているようです。

そんなわけで、青山ベルコモンズの角を曲がって とことこ歩くこと約4分。
角地のかなり狭い敷地いっぱいに建てられたワタリウムは、
まるでロールケーキをナナメに切ったようなデザイン。
私設美術館というよりはギャラリーといった方がふさわしい雰囲気です。

島袋道浩はベルリン在住の若手(まだ30代!)アーティストで、解説によれば
「ある場所を訪れ、その土地の人々が忘れていたような逸話や、
その場所に特有の可能性をみつけることを出発点に、
人々、時に動物をも巻き込んだプロジェクトを制作」しているのだそう。
能書きだけでは何やらさっぱりわからないのが、現代アートですが・・・。

入口で入場料(1,000円)を払うと、入場券に氏名を書かされるのですが
これは「企画展の会期中、何度でも入場できるパス」で、
何度でも観ることで作品理解につなげよう、というものだそう。すばらしい~!!
(「歴史の歴史」、もう1回観に行けたら新しい発見や理解があっただろうな~残念・・・)
と思っていた私には、(展示内容によっては)かなりうれしいハカライです。

エレベーターで2階に上がって最初に目に飛び込んでくるのが
「やるつもりのなかったことをやってみる」というコピー。
で、そこで私がやってきたこととは・・・・・・。




なんと、ゴルフの打ちっぱなし!!

た、たしかに美術館でゴルフやろうなんて考える人はいませんよね、ふつう(^_^;)
しかも私、ゴルフなんてやったことないし~~~。
ゴルフボールを打ち上げるのは意外と難しいってことを「発見」いたしました。
隣のコーナーでは「わけのわからないものをどうやってひきうけるか?」という題で
ドイツの小学生に(意味のわからないまま)日本の歌を歌わせてるビデオを放映。

あまり詳しく書いて「やるつもり」になられても困るのですが(笑)、
外部階段の踊り場から眺める風景も実は作品だったり、とか
思うに、自分が体を動かすことで(行動して)、作品の「場」に参加しよう!
ってタイプのアートみたいです。
中でも「シマブクのFish&Chips」は、イギリスのフィッシュアンドチップスをヒントに、
リヴァプールの海中を漂うじゃがいもの姿を追った10分程度のビデオなのですが、
粒子の粗い画像で、海中を魚にもまれながら漂うじゃがいもをじーっと見ているうちに
なんだか じゃがいもが意思を持った生き物に見えてくる、フシギに心なごむ映像。
これは21美の映像展示と雰囲気のよく似た作品でした。

そしてお楽しみのミュージアムショップ!
1階&地下1階は 輸入カード「On Sundays」のショップ&カフェになっていて
中地下のカフェから、地下1階の書籍コーナーを見下ろせる、というか
アート書籍の棚に囲まれてお茶できるのです♪(いかにも青山っぽいお店だなあ)
建築関係の書籍も充実していて、「バウハウス出版」なる版元なんかもありました。
内容はもちろんグロピウスのバウハウス建築に関する専門書で、結構なお値段でした。

ここで「近代建築世界一周」(桜本将樹・ADP)という1920~2000年の建築写真集、
黒、ネイビーの無地の厚紙を綴じた輸入ノート2冊を買いました♪
ノートを見ているうちにある用途を思いついたので、帰りに画材屋さんに寄り道。
21美もそうだけど、このテのお店は私を破産させそうでオソロシイ。

会期はまだ2ヶ月近くあるので、もしかしたらパス使うことになるかもしれません。


<追記>
実はカフェ&ショップの写真をUPするつもりでデジカメ持って行ったのですが
館内は写真撮影禁止で、ここまで書いておきながら画像を掲載できないのがザンネン。

ご興味のある方は、↓サイトもどうぞ。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/06/10/artdate/index.html