梔子

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先週一週間、近所の梔子(くちなし)の花が見ごろでした。
(このあいだの大雨でほとんど散ってしまいましたが・・・)

ふだん急ぎ足で通り過ぎる住宅街で、この花の甘い香りが漂うようになると
ああ夏が来たなあ・・・と実感します。

電灯の灯りの下でフラッシュを焚かず撮影してみたのですが
なんだか造花のような つるんとした質感に映りました。
生垣の間から、宵の口の闇にぼうっと浮かび上がっているようでした。

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白き花のおのれ一人笑みの眉を開きたる

夕闇のなかから白い花が浮かび上がる様子から、「半蔀」で立花の間から美しい女が
現れるくだりを連想しました(「半蔀」は夕顔の花だけど。。。)
非常に視覚に訴える場面というか、映画のカメラワークみたいというか
白い花と女の顔がオーバーラップして、だんだんフォーカスしてくる感じがよく出ていて
夏の夜の夢に見所をも引き込む効果のある詞章です。

ただ、梔子だと「半蔀」の儚さや清楚な雰囲気は出ないだろうなあ。
特にこの品種、どっちかというと濃艶なアジアンビューティーってタイプ(^_^;)
どうも日本の梔子とは違うような気がします。

ベランダの鉢植えにしたら、くらくらしそうな濃厚な香りです。生垣でいいのかも。