ハドリアヌスの水

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今年に入ってからブログの更新もままならない状態が続いており、コメントくださった方になかなかお返事が差し上げられず、恐縮です。
 
ここ数年、葉桜の季節になるとエルメスの「ナイルの庭」をつけていますが、もともとこの香水は2005年の限定品であったため、いくら市場に出回っていても品質の低下が気になっていました。ネットでも今じゃ叩き売り状態になっているし・・・。やはりお気に入りの香りは定番から探したほうがいいのかな~と思いつつ、これといったものが見つからず。
私は香りを身に着けるのは好きですが、強い香りは苦手なので基本的にオードトワレ。フレッシュ・フローラルやグリーン系でも爽やかさとフェミニンな甘さのバランスが微妙に気に入らず、さらに、「秘密の花園」だの「ナイルの庭」みたいな物語性のあるネーミングに弱いので、とにかくストライク・ゾーンが異常に狭い(=要するにワガママ)のです。
 
そんな山猫のワガママを満たしてくれる久々のヒットがこれ↑
「オーダドリアン」(Eau de Hadrien ハドリアヌスの水)
塩野七生の「ローマ人の物語」と須賀敦子が好きな私は、まずこのネーミングにヤラレタ!と思いましたね。
なんでも調香師アニック・グタールは、21年間の治世のほとんどを広大な帝国の旅に費やしたハドリアヌス帝の半生を描いたユルスナールの長編「ハドリアヌス帝の回想」にインスピレーションを得たのだそう。
アニック・グタールはピアニストから調香師に転身した女性だったせいか、他のフレグランスもマンドラゴラ(恋の媚薬)とかニュイ・ダドリアン(夜のハドリアヌス)など、フォーレの歌曲を思わせるロマンティックなネーミングのものがありましたね~。
トップノートは新鮮なレモンとグレープフルーツの香りで、時間がたつにつれて爽やかな草の香り~ウッディなラストノートに。・・・と書くとユニセックスシトラス系のようですが、同じシトラス系のゲラン「オーデゲラン」に比べるとオーダドリアンの方が仄かな女性らしさを感じさせます。
主なノートはシチリアレモン、グレープフルーツ、サイプレス(糸杉)、シダー。どれも私の好きなアロマばっかり~♪
 
実はこの香りを見つけてから購入まで二か月近く迷い(なんせ高かったので)、ネットでの購入も検討したのですが、以前香りが変質したジバンシィをつかまされた痛い経験があったので、販売者とクレームの応酬をするだけの勇気と行動力のない私は思いきって正規の販売店で、しかもパルファムを買っちゃいました!
写真はネットからの転載ですが、ご覧のように黄金色の内袋に入ったクラシカルなボトルで、なんかドビュッシーフォーレの音楽も似合いそう・・・うっとり・・・というわけで、大満足なお買い物でした♪