ときには、ミーハー。

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先日から川上未映子のエッセイ「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」を読んでいたら、川上未映子阿部和重が結婚したというニュースが入ってきた。
ともに芥川賞受賞作家で個性の強いカップルだけど、Yahooニュースでトピックスを目にした瞬間、「え・・・ふーん・・・お似合いじゃないかなあ」」と思ったのでした。
(さっそく週刊新潮買ってインタビュー記事をチェックした、やまねこ ^◇^;)
 
35歳と43歳のカップルともなると、お互いにある程度生活基盤も固まっているから(まあ、この二人の場合は再婚同士ということもあるけど)、いかに似た者同士かというよりは、お互いの異なる部分にいかにすり合わせができるかという観点がポイントになるかもしれないなあと思ったりも、したのでした。35歳の川上未映子が来年出産予定というのも、実際にやまねこの周辺でも40歳前後での初産が珍しくなくなってきた昨今、晩婚晩産化にライフステージが変わってきているのを実感させますね。
 
興味深かったのは、あのスカした兄ちゃん風の阿部和重(←でも43)が、入籍という制度に躊躇する川上未映子に対して「日本という国でわれわれは、いろいろな社会のルールに賛否問わずしたがって生きている。そのなかで婚姻は、自分たちの関係性に一番かかわる制度だから、そこだけがぽっかりと空いてしまっていては、なにか満たされない気持ちになってしまう」と説得したこと。
一方、川上未映子の方では、結婚したいという気持ち自体は本当にうれしかったので、最後には「折れました」と言いつつも「今でも入籍という制度については話し合いますね」とのこと。(←そのうちなあなあにされるんじゃないかと思うけど・・・)
ここでいう「入籍という制度」って、二人が制度の「何」を問題にしているのかがちょっと曖昧なのですが、文脈から推して男性または女性いずれかを筆頭とした戸籍に入り、もう一方が改姓する婚姻形態のことなのでしょうか。だとすると、あの阿部和重も案外、自民党のオッサンのようなことを言うんですね~。そして、現行の制度に疑問を感じる女性も、川上未映子のように「結婚=愛」という言葉の前に、最後には「折れ」ちゃうんだろうなあ。
結婚や家族のありかたがほとんど多様化しないのは、案外この「愛」という概念が原因かもしれない。「結婚=家の存続」なら拒否反応を示す人でも、「結婚=愛」なら、中身は全く同じ制度でも受け入れるのではないかと思うので。こんなこと書いているやまねこもイザ結婚(できたら)、たぶん「愛」という神聖な言葉の前に、制度に折れるどころか ひれ伏しちゃうかもしれませんけどねwww
そういう意味では個性的なオトナ世代の二人も、いたって普通の男女なんだな~と実感もするし、そのへんのビミョ~なバランス感覚にもちょっと共感するようなしないような気がなんとなく今してきた。
 
 
☆オマケ
川上未映子のロングインタビュー「フィクションの力」も、同じ30代としては、なるほどな~ふんふん、と考えさせられる内容。
 
「フィクションの力(上)」
 
「フィクションの力(中)」
 
「フィクションの力(下)」