恋は小声で

やまねこは携帯の着メロにJazzをダウンロードしています。
相手ごとに着信音を設定していて、カイシャからの着信は「帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)」、
上司は「銭型マーチ」(笑)とわかりやすい。
 
最近のお気に入りは「Speak Low」。
この曲は1943年のブロードウェイ・ミュージカル「ヴィーナスの接吻」のために作られたものですが、冒頭の歌詞Speak low, when you speakloveは、シェイクスピアの「空騒ぎ」の台詞からとったもの。一目惚れした女性に恋を告白できない内気な男に代わって、その親友が仮面舞踏会で彼になりすまし、この台詞で相手の女性を口説く名場面からきています。
歌詞もなんとなくシェイクスピアの台詞や十四行詩の雰囲気を感じさせる小粋なもの。私の好きな倉橋由美子の小説「ポポイ」にも、首相の前で切腹介錯を受けた美青年テロリストの生ける首・「ポポイ」を預かった首相の孫娘・舞子が初冬のキャンパスを歩きながら口ずさむ歌として登場します。
 
有名なナンバーだから、それこそいろんなアレンジが出ているけど、トニー・ベネットノラ・ジョーンズ
デュオ(↓)が「空騒ぎ」の場面そのもののようでステキです。
 
☆Tonny Bennett,Norah Jones-Speak Low
 
 
 
Speak Low スピーク・ロウ
恋を語る時は
小声で囁いて。
夏の日は
瞬く間に色褪せる。
恋を語る時は
ひそやかに。
二人の時は駆け足で過ぎ、
海に漂う舟の如く、
あっと言う間に離れ行く。
 
愛しい人よ、
ひそかに甘く囁いて、
恋は一瞬の火花、
すぐに闇へと消え去るもの。
どこにいようと、
すぐに明日は来る。
 
時はあまりに速く、
恋はあまりに短い。
恋は輝く純金で、
時は泥棒のように恋を奪う。
 
愛しい人よ、
私たちは遅れているよ、
カーテンが降りると、
全てが終わる。
 
私はじっと待っている、
愛しい人よ、
お願いだから囁いて、
愛の言葉を
さあ早く!