横浜の乙女なお店「いせ辰」

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 この夏は旅行に出なかった代わりに、実家に長めの帰省をしたり、美術館や近場へのお出かけをして過ごしていました。おかげで、新しい「お気に入りスポット」をいくつも開拓できました
 
 元町から山手に上る「谷戸坂」の途中にある、このお店もそのひとつ。
 江戸時代末期から続く「いせ辰」は、谷中に本店を持つ江戸千代紙の老舗ですが、横浜の中でも特にバタ臭い(←死語?)元町・山手エリアで、急勾配の坂の途中にふいに現れる古民家は、まるでエアポケット。
 
 
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 築50年以上の古民家を改装したという「谷戸坂店」(「横浜店」じゃないのがいい)は、敷地奥の小さなお社もそのままに、丁寧に使われていました。
ああ、こんなお家に住んでみたい。。
障子のかわりに千代紙が張られているのがいいですね~。
 やまねこが写真を撮ったり、店内の千代紙をのんびり見ている間にも、老若女子のグループが何組か「きゃ~かわいい~~」とか言いながら出入りしてました。
やっぱり、千代紙のような小さくて可憐なキラキラ系アイテムは、年齢を問わず乙女ゴコロに火をつけるようです。
 
 お店に一歩入ると、江戸時代の版を使って刷られたという大判の美しい千代紙(一枚でなんと6,000円以上する!)の額装が真っ先に目に飛び込んできます。光琳を思わる紅葉が流れる意匠のものもありました。
 一般向け(?)の大判千代紙は絵柄や刷りによっては120円~840円ほど。どちらかというと、千代紙を使ったポチ袋や封筒セット、オリジナルノートの方が気軽に使えそうな感じ。
 
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 やまねこが選んだのは、文庫本カバー用にカットされた10枚入りアソート。
 見本をチェックした限りでは、最大350ページ程度の厚さまでは対応できるかな。
 やまねこは、今までにもいろんな素材のブックカバーを使ったことがありますが、表革のカバーは本の紙質に比べて重量感がありすぎるし、布製はフニャフニャと頼りない感じで、通勤時に片手で文庫を固定しながらページを繰るには、力の入れ加減の面でバランスが悪いと思っていました。(←あくまで、やまねこの好みの問題です)
結局「紙には紙を」に落ち着いて、無難に書店のカバーを使っていますが、正直それもイマイチ面白くないと思っていたところでした。
 ここの千代紙は、奉書紙のような厚みのあるしっかりした紙を使っているから、文庫本との「素材感と重量のバランス」もちょうどよさそうだと思いました。
 
 
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 10枚セットの中身。意外とモダンなデザインが多いですね。一番上の、ツバメの絵柄は「夢二好み」とかいうシリーズのものらしいです。
 この本にはどのカバーをかけようか考えたり、バッグから華やかなカバーの本を取り出す ささやかな時間を持つことで、生活を楽しんでいけたらと思います。