秋ひと雫

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 年々、秋が短くなっていくような気がしています。
ぼんやりしていると、秋があっというまに横をすり抜けて去ってしまうような・・・。
 
 
 先日、銕仙会の講座で青山に出た折に、万年筆のインクを新しく買いました。
秋らしい茶系のインクを・・・くらいに漠然と考えていたところ、
お店の方から勧められたのが、PILOTの「色彩雫(いろしずく)」シリーズ。
 
 
 日本には、美しい自然や景色が数多く存在し、
また 日本人はそれらに美しくやさしい名をつけて慈しんできました。
日本の美しい景色、優しいことばから創造されたという21色の「色彩雫」シリーズは
たとえば青系だけでも「朝顔」「紫陽花」「露草」「紺碧」「月夜」などがあり、
和名のために、季節を選んで使い分けることもできます。
 
 
 夕焼け、冬柿、山栗、冬将軍、霧雨・・・。
その名前を聞いただけで、誰かに手紙を書きたくなってしまいます。
 
 
 やまねこが選んだのは、茶系の中でもやわらかい感じの「稲穂」。
新潟育ちの私にとっては、街の中心部から少し離れればすぐ目にしたお馴染の色。
 
 
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 さっそく、愛用のCROSSの「CENTURYⅡ」を丹念に洗浄してインク替え。
いわゆる「茶色」より僅かに緑がかっているというか、「こがね色」に発色します。
私の「CENTURYⅡ」はEF(極細)のペン先なので、写真ではわかりづらいですが、
インクフローがなめらかで、ちゃんと濃淡が出ているのも気に入りました。
 
 親しい人への手紙を、送る相手のイメージでインクを選んでしたためる
・・・そんな、いにしえの「文」のような、こまやかな愉しみ方もできそうですね。
(ペン先&コンバーターの洗浄が必須ですが・・・ 
 
  お店の人によると、パイロットでは他社製ペンでの使用を想定してマッチングにも配慮して開発しているので、比較的安心して使えるインクだそうです。
 ちなみに、ペン本体と違うメーカーのインク使用による「自己責任」についていえば
やまねこの経験では、カランダッシュのインクを、クロスとウォーターマンに数年間
使っていますが、定期的に洗浄していたせいか、今のところトラブルはありません。
手入れ前提で、ペン本体の品質に定評あるメーカーのインクを使えばいいのかも?
 
 
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 さて、そんな やまねこ的「稲穂」の使いかたをご紹介。
 
 ブログとは別に、昔から思いついたことを ノートにちまちま書いていますが、
インクが裏抜けしない、ミドリの「MD NOTEBOOK」(文庫本サイズ)に、
「いせ辰」の千代紙カバーを掛けてみました!
そのうち、中身が色とりどりの文字で埋まるようになるかもしれません。