黄色い午後

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いまYahooニュースで「東京で『煙霧』が発生して視界不良」と出ていますが、
やまねこの巣穴の窓からも黄土色の曇り空が広がっているのが見えます。
きっと大量の黄砂・・・もちろんPM2.5が渦巻いているんだろうなあ・・・
 
土曜日は仕事の後に、「隠れ家その1」でカプチーノ飲みながら優雅に読書タイム。
 
 
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その時の気分でどっちも読めるように、バッグには常に2冊常備。
おかげでやまねこのバッグはA4サイズが入るトートバッグがメインになっちゃった。
 
右はルネサンス3大巨匠展の予習用に買った、洋泉社の「入門ルネサンス」。
塩野七生ルネサンスものもいいですが、あれは芸術にはそれほどふれておらず、
俯瞰的に予習するなら、このテのムック本の方がオススメです。
ルネサンスの夜明けから盛期、終焉までの各時代の主要な作品や作家の紹介、
都市の歴史や時代背景などもわかりやすく解説してあって読みやすい。
薄い入門書で概要知ってからの方が、図録の解説や論文が読みやすいです。
 
左はサンドロ・ボッティチェルリを主人公にした辻邦生「春の戴冠」。
ことばの響きにこだわった辻邦生らしく、ボッティチェリは「ボッティチェルリ」、
フィレンツェは「フィオレンツァ」など、ことごとくイタリア語読みの表記です。
マキャヴェリを「マキァヴェッリ」と表記した塩野七生でさえ、「ボッティチェリ」「フィレンツェ」ですが、そのへんはこだわりポイントの違いかも)
この「春の戴冠」、文庫本にして全4巻・各巻平均490ページもの長編だけあって、
フィオレンツァの皮革職人の4男に生れたボッティチェルリが工房入りのきっかけに
出会うまでに140ページかかっているようなペースですが。。
ただ、時代考証の緻密な作家だけあって、当時のフィオレンツァの工房の様子やら風俗が生き生きと描写されており、何より文章が美しい。
教科書的な鑑賞ではものたりない人にはオススメの小説です。
(読み終わったら、別途レビューを書くつもり♪)
 
お隣の国からの飛来物のおかげで、仕事以外は当分家でおとなしくしていようっと。