2013夏の九州旅行 ⑦熊本うまいモン

 九州への旅は、行き先を決めるのが一番面倒(行きたい場所が多すぎ)だけど、
いざ飛行機がボーディングゲートを離れて滑走路に向かい出したときから、
心も 遠く離れたまだ見ぬ土地に向かって飛び立とうとしている、そんな感じが好き。
生まれ育った新潟とはもちろん、東京とも違う、真っ青な空の色や空気の匂い、
見るもの触れるものすべてが珍しく、食べ物も美味しい。
 今回も、熊本でうまいモン&お酒を堪能してきましたよ。
 
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 お昼ご飯に太平燕タイピーエン)
 太平燕とは、もともと福建省福州の郷土料理で、アヒルのゆで卵を入れたスープワンタンのことですが、華僑によって日本に伝えられ、日本で入手しづらいアヒルの卵の代わりに鶏卵を使い、春雨を入れてアレンジしたもの。どういうわけだか、熊本にしか見られずご当地グルメになっているのだそうです。
 美味しいお店情報は数あれど、やまねこは市の中心地・交通センターに隣接する県民百貨店(←すごいネーミング)の中にある「中華園」に行ってきました。
お店は想像通り、地方の百貨店の中華レストランにありがちな店構えなのですが、ほぼ切れ目なくお客が入ってくる人気店。
 
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 看板メニューの太平燕は、鶏ガラベースにごま油の風味が食欲をそそります。
全体的にあっさりというかやさしい味付け。雨と冷房で冷えた体には、こってり系ラーメンよりこういうスープの方がしっくりきます。
 
 そして、、、、熊本に来たからには絶対ハズせない、馬刺し
 
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 馬は体温が高いため生食OKで、熊本市内ではスーパーで馬刺しを売っているくらい安全性が高いといいますが、ちょっとフンパツして老舗の専門店へ。
 写真の馬刺し5点盛り、目の前に運ばれてきたときは牛肉より鮮やかな赤い肉に、
ちょっとビビったものの、生姜醤油つけてみたら・・・むむ、うまいにゃ~~
なんというか、牛とか豚よりももっとこう、「肉々しい」というか、濃厚で野生なお味。
真ん中の白い肉は「タテガミ」(タテガミの付け根の脂肪分)。心臓ハツもOKです~と入れてもらったのですが、どれだったのかは忘れました(呆)。
 
 お店の人(なんと源次郎にちょい似のイケメン)によると、熊本の馬肉は、カナダなどで空輸されたものだそうですが、ここのお店は空輸した馬を直営の牧場で飼育しているのだそうです。純国産の馬はコスト高で飼育が難しく、阿蘇で年間100頭程度飼育している業者があるくらいだとのこと。
 食肉専用の馬なので、競馬や農耕馬と違って走り回らせたりはせず、食べ頃は肉が成熟してくる2,3歳ごろなのだそう。仔馬かと思っていたので意外でした。 
 
 馬刺しは非常に甘く濃厚で口の中でトロ~っと溶けるので、地ビール「火の国」では肉に負けてしまうように感じ、二杯目からはご当地の米焼酎「武者返し」にチェンジ。(このあたり、なんだか福岡のもつ鍋体験記みたいになってきた。。)
熊本の焼酎は米がメインなんだそうで、有名どころでは人吉の「鳥飼」など。すっきりと香り高い鳥飼なら、やまねこも自宅にボトルキープしてますけどね
 武者返しにしろ鳥飼にしろ、米焼酎は日本酒をシャープ&濃厚にしたような味わいと香りで、芋のような臭みはなく、冷が好きな人には入りやすい焼酎だと思います。
 
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 ありがちですが、辛子レンコンも一緒に。
病弱なお殿様のために考案された、レンコンの穴に辛子味噌をつけた郷土料理で、味そのものは「な~んだ、それほど辛くないじゃん、美味し」とガブッ、ゴックン。
・・・とやった直後に、辛子旋風が鼻腔を直撃!やまねこは辛子もわさびも平気な方で、お鼻がお馬さんのようにブホブホとなるのを焼酎で流し込んで完食しましたが、デートでこれを注文するのはやめといたほうがヨイです(←余計なお世話)。
ただしレンコンの食感と焼酎が好きな御仁には、オススメです。
 
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 このへんでよしておけばよかったのに(?)、調子に乗って、源次郎(仮名)に
「何かオススメの部位とか一品はありますか?」と聞いて出てきたのが、
根っこ(心臓の付け根の部分の動脈)の唐揚げ。
トマト風味の岩塩をパラパラっとかけて食べるのですが、味はあっさり系で、部位が部位なだけに弾力性があってコリコリした食感です。焼酎も今度は「寿福絹子」という麦をオーダー。この寿福絹子(杜氏の名前)がフルーティーで実においしかった!
熊本は水道水でさえ阿蘇の100%天然水で、そのまま飲めるくらい水が豊かな土地だから、焼酎もすっきりと飲みやすい味わい。
「それは、旅先だからですよ」と源次郎。
いまおもえば、さぞかしよく飲んで食う女だと思ったに違いない。。
 
私が男ならこのまま飲みに徹するところだけど、お腹いっぱいだからお会計。
 
「!!!」
 
 鈴鹿ひろ美の登場シーン(笑)のようにニッコリ笑ってお会計すませたものの、さあ帰ったらしばらくは大根めし(←古い!)だあ~。