2013夏の九州旅行⑩ 獲物を狙う眼-箱崎宮
長い九州の旅日記も、ようやく最終回。
最終日は福岡で、おしゃれなお店を見て歩きましたが、午前中に箱崎宮へ。
箱崎宮は延長元年(923年)に八幡神を祀る大分宮がこの地に遷座したもので、日宋貿易では一大拠点となり、唐房(大唐街)が形成されました。この時代のエピソードを取りあげた謡曲に「唐船」、狂言では「茶子三味」があります。
文永の役(1274年)の蒙古軍襲来で箱崎宮は炎上。秀吉の朝鮮出兵の際にはこの地に本陣を敷いており、中世においては日本の玄関口だったわけです。現在でも福岡空港が近いため、超低空飛行で着陸態勢に入る飛行機がひっきりなしに頭上を飛んでいるようなところですが。
朝の日ざしがまぶしい本殿。本殿の中には関帝のような顔の真っ赤な面がかかっており、やはり大陸となんらかのかかわりがあるお社なんでしょうか。
出発前に読んだ謡蹟めぐりの本によると、箱崎宮の境内には、「唐船」で唐人と箱崎の地の女性が夫婦となり子をなしながら、故国に残した妻子が忘れられない夫は日本で得た子を連れて帰国し、残された箱崎の妻を悼む「夫婦松」なる松があるそうなんだけど、それらしき松は見つかりませんでした。。
さわると運がわき出るといわれる湧出石。もちろんナデナデ。
海が近いせいか、境内の土は砂状でさらさらしています。
境内でハトを狙う猫。
体を低くしてじりじりと距離を詰めていく猫。参拝客からエサをもらって油断しているハトの隙を突くタイミングをうかがっています。
・・・が、なかなかうまくいきません小さなチーターのようにハトを追っかけて境内を疾走する猫ちゃん。
(どーでもいいけどジャマしないでくれないかニャ)
ずいぶん人なれしている子で、近づいてカメラ向けても泰然としてました。
まだ若くて毛並みのきれいな猫ですが、ノラ子なのか、おなかぺったんこ。。
参拝客は面白がってワザと猫の近くにハトのエサを撒いたりしていましたが、猫の方では本気モードで、何度失敗しても根気強く地べたに腹ばいになってハトが油断して近づくのを待っていました。
獲物との距離を測るためか、しっぽの先をちら、ちら、と振っています。
午前中の境内は空気が爽やか。
まだそれほど暑くなかったのでその辺をそぞろ歩きして街中に戻りました。
もう一か月以上も前だから、箱崎も今ごろは朝晩は肌寒いくらいかもしれないね。
今回の旅で、自分には放浪癖があることがわかった やまねこ。
あ~心はまた次の旅へ・・・。