kindle PaperWhiteで知識の選別

イメージ 1

 際限なく増殖し続ける本を減らそうと、kindle PaperWhiteを購入してもうすぐ3ヶ月。

イメージ 2

 「青空文庫」(無料)からダウンロードした「倫敦塔」。
 画面はほぼ文庫本サイズで、バックライトがついていて&文字サイズを拡大できるので、通勤電車の中でも目にやさしい読書ができます。

 kindleを買うことで「紙の本」が減らせるのではと思っていたけれど、実際は「紙の本(所有したい本)」と「電子書籍(閲覧のみで充分な本)」で棲み分けをするようになったという方がいいかもしれません。
 kindle版だと書籍より若干安い価格設定になっていたり、セールになったりと、amazonが弾力的な価格設定をしているるため、気軽に購入(ダウンロード)してしまう分、書籍代はむしろ上がりました。。
 また、kindel対応していない作家がいたり(村上春樹桐野夏生など)、新書でも出版社によって新刊に対応してないなど、意外とkindle版の書籍は限られている状態です。私がよく買うジャンル(芸術や料理、歴史、現代思想)は、写真や図表が多く、書き込みもしたいとなると、電子対応していないorやっぱり紙で買うため、「紙の本を減らす」ことにはあまりつながっていないかと…。
 
「紙」で買う本の条件
・フェティッシュな嗜好を充たす本
(所有すること自体が目的となる本。好きな著者やジャンル、
 美しい装丁など)
・知識を定着させる必要がある本
 (繰り返し読んだり、書き込みをする本)
・写真や図表が必要な本
・絶版本、稀少本などの古書

イメージ 3

 一方で、閲覧後は長期間所有しない「鮮度が命」のジャンル、たとえば時事系ビジネス本(政治経済・国際社会)やノンフィクション、新書、現代小説などはkidleの方が便利なので、このジャンルの読書量は増えました。
 ちなみに、kindel版で私がハマった本の筆頭は佐藤優「国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれてー」著者は2002年の鈴木宗男事件に絡む背任容疑で逮捕された元外務省専門職(ノンキャリア)で、「外務省のラスプーチン」とあだ名された人物。最近では池上彰と並んでつり広告に載ってるコワモテ顔の濃いあの人です。田中真紀子外相VS鈴木宗男の対立、それに乗じて水面下で画策する外務省…。
 紙だと重量級の分厚い文庫本ですが、電子書籍だとボリュームを意識しないので(「まだこんなにある…」というプレッシャーがない)、「どにかくグイグイ読み進めること」に意識が集中できます。
 kindleは別売りのケースをセットしても、ご覧のように↑コンパクトなので、「紙の本1冊+kindle」が余裕で通勤バッグに入ります。片道1時間ほとんど座って通勤していて、300頁以内の上記ジャンルなら往復で2日目の途中で読み終わってしまうのですが、kindleがあればすぐ次の本に取り掛かれます。

 この方法では、インプットというよりただの「知識の消費」で終わってしまうので、読み終わった本はExcel入力して一行程度の感想を書くようになりました。後日「どの本に書いてあったかな~?」となってもすぐ探せるように管理しています。
 表で見ると、いつ、自分の関心が何のジャンルに向けられていて、どういう方向に進んでいったのかという軌跡が一目瞭然にたどれるのも面白い。本棚を見ると持ち主の人間性がわかるというけれど、Excelは無機的なだけにこの効果が高い気がします。

 紙の本にしろ電子書籍にしろ、利点を使い分けることで、自分にとっての「選書基準」ができるのではないかと思います。