ロビタ

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巨大ロボット発見!
 
・・・の正体は、日本大通・横浜情報文化センターのロビーに展示されている、
VWB型超高速度新聞オフセット輪転機
 
 
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初期の新聞オフセット輪転機で、1974年に静岡新聞社に納入され、
1997年まで実に23年間使用されていたものだそう。
印刷速度は一時間あたり最高15万部の新聞印刷可能なスペック。
給紙部分がすごい。輪転機は給紙部のローラーやピックアップから消耗するので
軸がかなり強靭な造りになってるのだ。
 
 
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大きさがおわかりいただけるでしょうか・・・?
野性の証明」で、新聞社で輪転機回してるシーンが出てたけど、
昭和50年代前半が舞台だから、多分、この輪転機とほぼ同スペックのタイプ。
この2、3階部分に人が上がって操作したりトラブル対処するんですよ~。
 
じっと見てると、無機質の機械が生命や人格を持ってるような気が。。
 
そういえば、2011年のヨコハマ・トリエンナーレにこんな作品があったなあ。
 
 
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マッシモ・バルトリーニ「オルガン」
 
 
天井高のある横浜美術館の空間を生かした作品で、
建設現場を思わせる、高く組み上げられた鉄パイプの中に設置されたオルガンが
送風システム(電動)によって、無機質で神秘的な響きを奏でるというもの。
 
建設現場のダンプの排気音やクレーンの響き、瓦礫が崩れる風景、あるいは
鉄骨だけ残った教会の廃墟の中で、オルガンの真管が風に共鳴しているイメージ。
・・・震災の年だったからかもしれないけど。
(ちなみに同じゾーンでは、ダミアン・ハーストの「知識の木」が展示されてました)
 
 
かつて人の手でつくり出され、人間のために稼働してきた機械が、
いつしか意思や感情を持つようになっていく。
あるいは、うち棄てられた産業遺産が、懐かしい魅力ある空間に変質していく。
 
 
手塚治虫の漫画にも、そんな人の心を持つようになったロボットと人間の交流が
たびたび取り上げられてますね~。ほとんどが悲劇的な結末を迎えてるけど。
小学生の頃に読んだ「火の鳥 復活篇」のロビタの物語、すごく好きだった。
軍艦島や工場夜景ブームにみられるような「産業遺産萌え」や「工場萌え」って、
日本人特有の心的傾向なのかな?
(50代以上なら高度経済成長期への回顧趣味かもしれないけどね)
 
 
・・・もしかしたら やまねこ、ロボットの心ならぬ男のコ(児)の心を持ってるのかも。
実は産業遺産ラヴァーなのです