衣替えとコーディネート

昨日から、実家(新潟)に帰省しています。
こちらは大雨の影響で、すっかり秋の空気。帰京する頃には、東京も秋でしょう。

毎年この時期、困るのは「着られる服がない」。
それでも去年までは外回りの仕事をしていたのでスーツでごまかしてきたけれど、
9割内勤の今年はどうしよう。
この時季、いくら気温的にOKでも色や素材が明らかに夏物だとわかる服を着るって
いうのは、チョットねぇ・・・。
と、予算を確認しながら、ファッション雑誌をパラパラめくるこのごろ。

衣替えといえば、おとといの夜能組で、辰巳満次郎さんの衣装にもふれましたが、
着物って季節ごとに細かい決まりごとがあるみたいですね。

金沢(8月11日)では、狂言師の野村扇丞さんは背中に葡萄(?)のモチーフを
あしらった、濃い抹茶色の羽織を着ていました。少し季節を先取りした感じ。

辰巳満次郎さんの烏帽子・直垂姿は、古典的でありながらモダンな雰囲気のもので、
直垂は、すこしグレー味を感じさせる深いブラウン系カーキの地に、
肩口には濃い水色で鶴、たもとと裾には黄土色で波の模様が描かれており、
なかなか凝った柄です。
この直垂の下に、白地に藍色の波模様(青海波?)の小袖を重ねています。
袴はシャンパンゴールドのような生成色。
顔立ちのはっきりした方なので、濃い色の装束がよく映えていました。

ブラウン系に水色って、洋服でも割とよく使う組み合わせだし、
差し色として小袖の白とブルーを持ってくることで、初秋の爽やかさも出せる。
おまけにボトムス(袴)は、いま流行のメタリックカラー。
ニットにシャツブラウスの重ね着コーディネートあたりで応用できそうな感じです。

この秋はダークカラー&メタリック小物という組み合わせで
トレンドを取り入れるつもりですが、
意外と、着物のカラーコーディネートも参考になりそう。
シテ方は摺り箔の小袖なんかも普通に着ていますしね。
古典はモダンに通じる、ということでしょうか。