ダンスクの片手鍋と無糖ジャム

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今後、自宅で過ごす時間が増える(と思われる)ので、片手鍋を買い換えた。


何年も前から欲しかった、ダンスクのホーロー鍋。ホーローといえばル・クルーゼが有名で、私も結婚祝の商品券をいただいたときにちょっと本気で購入を検討したのだけど、売場で実際に現物を手にしてその重さにそのまま床に沈みそうになった。ダンスクは重さもそこまでじゃなく(私が片手で持てるレベル)、ネット通販でお手頃価格だったので、カラーはターコイズを迷わず選択。
このサイズの片手鍋はもうひとつ持っていて、独身時代に地元の西友で売っていたステンレス製のものをほぼ毎日使っている。ステンレス鍋は炒め煮とか荒っぽい使い方をする私には欠かせないけれど、一つくらい、手がかかってもいいからかわいい鍋がほしかったんだよねえ。

 

ホーロー鍋を買った理由はもうひとつ、果物のジャムやコンポートを作ること!酸に強いという点ではステンレスでもいいのだけど、ジャム作りならやっぱりカラフルなホーローの方が絵になるじゃないですか。
さらに、最近読んだ梨木香歩のエッセイ「不思議な羅針盤」で、庭のイチゴを一つかみ摘んで砂糖も加えず煮詰めただけのジャムを朝の食卓に出しているというくだりにグッときた。なにそのイギリスの田舎か北欧みたいな非日常感!しかも読み返したら梨木香歩は日本国内に住んでいるのだった。

 

スーパーで大人の親指の先ほどの大きさのイチゴが出ていたので、さっそく1パック購入。あとレモンも。

私は無糖か極低糖のジャムにこだわっていて、どうしても思っていたものが手に入らないときは休日に自分で作ってしまう。特に白桃や巨峰の市販ジャムは低糖を謳ったものでもかなり甘いから、3日以内で食べ切れる最低限の量で、ギリギリまで砂糖を減らすか蜂蜜に置き換えて作っている。
自分で作ってみると、「甘さ控えめ」でも実際は相当な量の上白糖を使っていること、無糖や「ほぼ無糖」のジャムの価格がなぜ高いのかがよくわかる。価格には製造コスト(手間)が反映されているのである。

 

【無糖のイチゴジャムの材料】
・イチゴ 1パック
・水 50ml
・レモンのしぼり汁 1/2個分

 

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イチゴはヘタを取ってから水洗いして水気をきって、半分に切る。で、水と一緒に(適宜アクを取りながら)煮詰めるだけ。梨木香歩風なんだから、優雅にざっくり作るの

これが想像していた以上に美味しくて、今まで食べてきたイチゴのジャムはイチゴの味なんか全然していなかったことがわかった。酸味の強いジャムが好きな人は気に入るんじゃないかと思う。

 

私の好きな食べ方は、カリッと焼き目のついた食パンに四つ葉バターとジャムをハーフ&ハーフに塗って交互に食べること。バターの塩っぱい甘さとジャムの酸っぱさが絶妙なバランスで口に広がり、至福のひととき♪ちなみに、ヨーグルトにトッピングするときは蜂蜜を加えたほうが美味しい。

専門家会議代表者の会見と欧米のニュース(二週間後の日本の姿かも)に文字通り背筋を凍らせながらも、せめて家の中にいるときだけは心楽しませたい、すくなくともジャムとバターの味がわかるうちは私たちはまだ大丈夫、と思う日々である。