NHK交響楽団 第1679回定期公演(Cプロ)

ベルリオーズ  歌劇「ベアトリスとベネディクト」
シベリウス    ヴァイオリン協奏曲 ニ短調作品47
ベートーヴェン   交響曲第7番 イ長調作品92
  指揮  ネヴィル・マリナー
  ヴァイオリン  ミハイル・シモニアン
 
久しぶりにN響に行ってきました!クラシックのコンサートは、先月 庭園美術館で行われた「有元利夫 天空の音楽」展の特別企画で有田正広のフルートも聴いているのですが、こちらはまた別の機会に。
せっかくなら「開演前の室内楽」から聴こうよ、ということで早めに出かけたので、開場前の「NHK体育館」前で並んで待つという、サワヤカなひととき(笑)を過ごしたおかげで、今回はじめて座って室内楽を聴くことができました。
今月の室内楽は、松田拓之(ヴァイオリン)と坂口弦太郎(ヴィオラ)によるデュオで、ヘンデル(ハルヴォルセン編曲)の「ヴァイオリンとヴィオラのためのパッサカリア」。ヴィオラに意識を寄らせて聴いたほうが、高音部(ヴァイオリン)がふわっと重なるような音の絡み方が見えやすく面白い。室内楽は人気があるので ロビーがかなり混みますが、開演までの時間をワインを飲みながらおしゃべりして過ごすだけでも、かなり贅沢な気分を味わえます♪(ちなみに白ワインはきりっと冷えたシャブリでした)
 
さて、今月の指揮者 ネヴィル・マリナー、といえば私の中では「アマデウス」。中学時代に初めて観て以来、あの映画は何度となくDVDを借りていて、そのたびに家中のモーツァルトのCDひっくり返して聴いておりました。そのくらいアカデミー室内管弦楽団との共演はインパクトが強かったです。(特に冒頭の、精神病院のサリエリが自殺をはかる場面)
 
最初のベルリオーズはシュリンプカクテルのように、楽しくするっと飲み込んでしまう。
2曲目のシベリウスは私の好きな曲。ソリストのミハイル・シモニアンはシベリアのノヴォシビルスク出身の若手ヴァイオリニスト。ノヴォシビルスク、というとレーピンとヴェンゲーロフの出身地でもありますが、はたしてシモニアンはレーピンを若く、華奢にしたような(爆)ルックス。
で、肝腎の演奏だけど、ヴァイオリンの音そのものは透明で美しかったけれど、全体を通してやや線が細く小ぶりな感は否めず。この曲、N響でも過去に何度か聴いてるし、レーピンのCDを繰り返し聴いててイメージができちゃっているのかもしれないけど、もっと力強く情熱的に弾ききってもよかったかも。特に第一楽章中盤部、ティンパニがドロドロドロ・・・と追い上げてるんだから、ここはオケと一緒に一気に昇りきってほしかった!!オケも無難な盛り上がり方でしたね。。。
 
メインディッシュのベートーヴェンは、やや緩めのテンポ。終楽章もふだん耳にしているよりゆっくりめで、しっかりした響きに聴こえる。というか、最近の指揮者ってベートーヴェンを早く振りすぎなのかもしれない。誰も逃げないのに。最初はふんふんと聴いていた私ですが、第二楽章なんて、あの弦セクションの響きを味わうには緩やか目のほうがいいなあと思いましたです。
 
帰りは表参道のお店で連れと時間のたつのも忘れておしゃべりして、渋谷まで歩いて帰ったので、翌日はしっかり筋肉痛&靴ずれに・・・(^_^;A 渋谷の坂歩いてて靴ずれに気づかないとは、私のおしゃべりも相当なものかも。