お金がなければ美術館(常設展)に行けばいい

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(今年3月に撮影)

 先述のように、洗濯機を共同購入したために9月の休暇は低予算で過ごすことになりました。貴重な平日の休みこそ美術館やカフェに行きたいもの。とはいえ、企画展は入場料が高い。だったら常設展に行けばいいじゃない!

 というわけで、世界文化遺産の仲間入りを果たした国立西洋美術館の常設展示を観てきました。これがすごーーくよかったです。入場料430円でコスパ高すぎ、という表現が形而下的にすぎるなら、きわめて良心的といえる内容でした。
 ちょうど「ル・コルビュジエと無限成長美術館―その理念を知ろう―」を展示中で、これが常設展の動線内にあったことで、建築としての国立西洋美術館を知る機会にもなりました。
 常設展示ゾーンに入ってすぐにロダンの彫刻群に迎えられる「19世紀ホール」の緩いスロープを上がって、四角い螺旋を描くように常設展示を鑑賞するようになっている動線「無限成長型美術館」のコンセプトに沿って設計されています。収蔵品が増えるにつれて増築、拡張することを想定しているのだそう(実際には用地の制限で増築できませんが)。
1959年の竣工時には自然光を取り入れるように設計した窓を作品保護の観点から人工照明に替えたり、木製の壁を消防法のためにはずすなど、時代に変遷に沿って変えた部分を紹介しつつも、ル・コルビュジエの理念をいかに伝えているかをDVDでわかりやすく説明。いつも企画展だけしか観ていないと、こういうところにはなかなか目を向けづらいですね。

 そして収蔵品もすばらしい。もともと国立西洋美術館は1959年、フランス政府から日本へ寄贈返還された「松方コレクション」を保存・公開するために設立されたものですが、じっくり観ていたら2時間はあっというまです。作品のプレートで収蔵時期がわかるようになっていて、
たとえば
・「1959-21」
 ⇒「1959年の寄贈返還時に21番目に収蔵された作品」
・「2001-3」
 ⇒「2001年に3番目に購入された作品」
といったように表示されています。(メモメモ)

このプレートをみると、もともとの松方コレクションとしてはロダンの彫刻群(1880年代~1900年前後)やモネの作品を集中的に購入していたことがわかるといった具合です。
 戦後もラ・トゥールルーベンスなどのバロックの名作や、ミロやポロックなどのモダンアートにいたるまで、バランスよく購入していて見どころがあります。しかも(企画展と違って)作品に近づいて、少し離れたベンチに座って、ゆっくり鑑賞できる。そして(貸出さえぶつからなければ)お気に入りの作品をいつでも観に行けるのです。今回はヴィルヘルム・ハンマースホイ「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」(1910作・2009年購入)マックス・エルンスト「石化した森」(1927作・山村家より寄贈)に出会えたのがうれしかった。

 ロンドンに行った時、ナショナルギャラリーやテートブリテンの入館料が無料なのでイギリス人羨ましい~と思ったものですが、東京でも数百円でゆっくり名作を鑑賞できる場所があるんですね。
自分が今までいかに偏った視点(情報誌ベース)でしか美術館情報を観ていなかったかを実感させられました。低予算時は今までと視点を変えるチャンスかも(我田引水)。

これからは美術館のHPもちゃんとチェックしておこう♪