トルコ料理を食してみた
去年の秋に神保町ブックエスティバルでトルコ料理の本を買ってから、サラダやスープなら時々作っていた私。好評につきレパートリーに入れたものの、実は本物のトルコ料理を食べたことがなかったんですね。褒められるうちになんというか、
「これって、ロシアの中学生が、学芸会で能を『踊って』悦に入っているようなもんではないか?」
まずはトルコビール「エフェス」で乾杯。すっきりとしたペールエールで、いくらでも飲めそう♪
トルコブルーとオレンジを基調にしたセンスのいい店内は、早い時間にもかかわらずほぼ満席。
イマム・バユルドゥ。
「お坊さんが卒倒するくらいおいしい」という意味の、ナスの前菜。
ナスの中には玉ねぎ、トマト、ピーマンの詰め物が。レモンやハーブの風味が効いていておいしい。夏バテにききそう。
レシピ本にもあるので、休日に作ってみようかな。
チョバン・サラタス。
我が家でもよく作る「羊飼いのサラダ」。トマト、キュウリ、ピーマン、玉ねぎをオリーブオイル、レモン、イタリアンパセリ(?)、スマック(トルコの調味料)で和えたサラダ。
スマックは手に入らないけど、我が家のサラダがこれに近いところまで健闘していることがわかって安心したひと皿。
ジャジュック。
キュウリとヨーグルトの冷たいスープのような前菜。
キュウリがふんだんに使われていて、「飲むサラダ」風。
ハーブ(ディル?)、レモン、粉唐辛子、オリーブオイルが効いていて、日本人がまず思いつかないであろう味わいだけど、すっきりして食べやすい。
メニューを見た限りでは、日本でも手に入りやすい食材が多い印象だけど、地形的な影響なのかヨーグルト、チーズ、トマト、ニンニク、スパイスをふんだんに使っているので、同じ食材の組合せでも全く違う料理になって、まさに異国の料理だなあと実感。日本の家庭で作るなら、ブルガリアヨーグルトのような酸味の強いプレーンヨーグルトを水切りして使うと、すこし味が近づけるのではないかと思いました。
二杯目のお酒は、トルコの地酒イェニ・ラクの水割り。
水で割ると白濁する不思議なお酒。
今までに出会ったことのない、エキゾチックな香りのお酒で、舌の上で転がすように味わうといいかも。ヨーグルトを使った料理に合います。
シシ・ケバブ。
羊大好きな我々にははずせない一品。串一本で二人分にはじゅうぶんいけます。次回は違うケバブも食べてみたい。
マントゥ。
トルコの水餃子。こういう料理を食べると小麦文化って地続きなんだなあ~と感心してしまいます。トルコではタレにヨーグルトやトマトを使っていて、このお店では粉唐辛子、ニンニク(たぶん)、ハーブを効かせたヨーグルトスープ。
ちょうどいま塩野七生の『イタリア遺聞』を読み返しているのだけど、イタリアよりもオスマントルコ帝国の章が面白い。『レパントの海戦』『コンスタンティノープルの陥落』も再読しようかな、なんて思ったことでした。
イスラム教圏のトルコは禁酒には寛大なものの、やはり飲まない人が多いので、デザートはかなり甘いらしい。(隣のテーブルで「うわ~甘い!」と叫んでいた)
私たちは食後はチャイをいただいたけど、これはやはりお砂糖をしっかり入れたほうがおいしいです。
お値段はやや高いけれどかなり満足度の高いお店。次に来るときまで家でもトルコ料理作ってみます。あ~楽しかった。